花粉の状況と花粉症の治療法
今シーズンは例年になく、スギ花粉症の症状を訴えて外来を受診される患者さんが現時点で多くいらっしゃいます。
実をいうと、昨年11月後半からスギ花粉症に似た症状の患者さんがすでに散見されていましたので、今シーズンはスギ花粉症患者さんが多くなることを警戒していましたが、案の定です。原因としては、昨年夏の猛暑でスギの雌株の成長が進んだことによるものと推察します。
そこで今年は少し変わった視点から、スギ花粉症の治療をいくつか考えてみたいと思います。まず第一弾は表題に挙げたとおりです。以下、少し長くなりますが、ご一読賜れれば幸いです。
ビタミンCが花粉症に有効な理由
1.免疫細胞(マスト細胞)からヒスタミンが放出されるのを防ぐ
- 花粉症の症状の最終的な原因は、血中に放出されたヒスタミンによって起こされるものであり、ビタミンCはこのヒスタミンの血中放出を防ぐといわれている。
2.強力な抗酸化物質である
- アレルギー症状が出る時には、同時に体内で活性酸素が過剰発生するといわれている。この活性酸素は正常な皮膚・粘膜を損傷し、花粉症等のアレルギー反応を増悪するが、ビタミンCは抗酸化作用によって活性酸素による皮膚・粘膜の損傷を防ぐ。
3.コラーゲン合成を促進し、皮膚や粘膜のバリア機能を高める
- 上記2、3、により、ヒスタミンが粘膜を刺激する作用を抑える
- また、アレルギー症状が出る時には同時に体内で過剰に発生する活性酸素により体内で過酸化脂質もつくられる。この過酸化脂質も皮膚・粘膜のバリア機能を損傷するといわれるが、ビタミンCはこれも防ぐ。※さらに過酸化脂質はアレルゲン(花粉)に作用することで症状を悪化させるといわれている。
4.ステロイドホルモン(コルチゾール)の生成に必要な成分である
- コルチゾールにはアレルギーの炎症を抑える作用がある
コルチゾールとは
ストレスを感じると、副腎から「コルチゾール」というホルモンが分泌されます。
この時、コルチゾールをつくるためにビタミンCが必要になります。ストレスを感じる状態が長く続くほど、多くのコルチゾールが必要になるので、その分、体内のビタミンCも大量に消費されます。また、ストレスが長期間にわたって続くと、コルチゾールの分泌が徐々に減ってしまうことがあり、この状態を「副腎疲労」といいます。
コルチゾールにはアレルギーの炎症を抑える働きもあるため、分泌が不足してしまうと、喘息、花粉症、アトピー性皮膚炎等のアレルギー疾患の悪化につながってしまいます。つまり、なるべくストレスを避けてビタミンCを十分に摂取することで、体内で分泌されるコルチゾールが減らない状態を維持することができ、その結果、アレルギーの症状を抑えることができるのです。
当院では、高濃度ビタミンC点滴療法を行っています。美白等、ビタミンCは美容の面からの効能が先行しがちですが、スギ花粉症治療の一法として一度ご検討いただければと思います。もちろん、従来通りの内服・外用薬による花粉症治療も行っております。
※ビタミンCによる花粉症治療は保険診療対象外となります。ご承知ください。
どうぞお気軽にお問い合わせください。
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