睡眠時無呼吸症候群(SAS)外来

睡眠時無呼吸症候群の検査・治療が当院外来でできるようになりました(保険適用です)。
※従来のように検査のための一泊入院の必要性はなくなりました。

睡眠時無呼吸症候群(SAS)について

「無呼吸」とは10秒以上の呼吸停止と定義され、この無呼吸が1時間に平均5回以上または、ひと晩(7時間)の睡眠中に30回以上ある方は「睡眠時無呼吸症候群」と診断されます。

1.睡眠時無呼吸症候群の症状

  1. 寝ている間に長い・短いにかかわらず呼吸が止まっている、といった明らかな睡眠時無呼吸症候群を疑う症状以外に
  2. いびきをかく(⇒夜間目が覚める)/いびきをパートナーに指摘される
  3. 夜間尿の回数の増加
  4. 夜間の動悸(これで目が覚める)
  5. 起床時にだるい・頭痛がある・のどが渇く・血圧が高い
  6. 日中眠気が強い
  7. 集中力や記憶力の低下
  8. 太る(メタボ体型となる・20歳のころより10㎏以上太った)
  9. 幼少のころから鼻炎がある、または歯並びが悪い
  10. 性欲の低下
  11. 欝(うつ)状態

参考:https://www.sleepzone.co.jp/patient/sas/index.php

1時間に5回、無呼吸になっている人は、無意識のうちに1時間に5回も目が覚めているということになり、 寝ているつもりでも、カラダはまったく休めていません。このように、睡眠時無呼吸症候群の人は、睡眠時間を何時間とっても、実際にはきちんと眠れていないため、 「寝ても寝ても眠い」毎日が続くことになります。

このため、集中力がなくなり、居眠りをしがちになって、交通事故など事故の危険が高まり、ひどくなると仕事もままならなくなってしまいます。睡眠は頭と身体を休ませる大切な時間です。そのバランスが崩れると、これらの症状がでてきます。それらが、積もり積もって、高血圧や動脈硬化などの様々な病気に関係してきます。

2.睡眠時無呼吸症候群の原因

※ここではSASの原因の大部分を占める「閉塞性睡眠時無呼吸タイプ(OSA)」について説明します。

上気道に空気が通るスペースがなくなって(=閉塞)、鼻・口の気流が停止するタイプを「閉塞型(OSA:Obstructive Sleep Apnea)」と呼びます。SAS患者全体のほとんどがこのOSAタイプに該当するといわれています。

この場合、呼吸運動そのものは保たれているため、無呼吸中でも胸壁と腹壁の運動が認められる一方で、それらの動きが互いに逆になる点が特徴的です。上気道のスペースが狭くなる要因としては、体重増加に伴う首・喉等の上気道軟部周辺への脂肪沈着や扁桃肥大、舌根(舌の付け根)・口蓋垂(のどちんこ)・軟口蓋(口腔上壁後方の軟らかい部分)などによる喉・上気道の狭窄が挙げられます。

特に、仰向けで寝ている場合、重力の影響もあって、睡眠時に全身がリラックスすることにより舌が下方へ落ち込みやすく(舌根沈下)、上気道の狭窄が発生しやすくなります。骨格と解剖学的な組織量の関係も重要です。元々骨格が大きければ、多少の脂肪の蓄積(組織量の増加)による上気道の狭窄の可能性は低いですが、元々骨格が小さい場合、上気道のスペースが圧迫されて狭くなりやすく閉塞が発生しやすい状況になります。

特に、日本を含む東アジアの人は欧米人に比較し顎が小さく、気道が狭い人が元々多いと言われており、肥満がなくともOSAが生じやすいと考えられています。 いびきは狭くなった気道を空気が通過した時に発する音で、気道が狭くなっていることを教えてくれる重要なサインでもあります。肥満でなくても、いびきをよくかく方は「閉塞性」の無呼吸症候群を疑ってみる必要があります。

3.睡眠時無呼吸症候群の診断

自宅でSASの検査ができるようになりました。簡易検査(PG)を行い、確定診断に至らなかった場合には次の段階の精密検査(PSG)を行いSASの有無の診断を行います。
※いずれも難しい検査ではなく、通常ご自宅でご自身でできます。
参照: https://www.sleepzone.co.jp/patient/inspection/ 

4.睡眠時無呼吸症候群の治療

PGまたはPSGでSASの診断がついた場合、持続性陽圧呼吸療法(CPAP)による治療開始が可能となります。これは寝ている間にマスクを装着し、装着したマスクから一定の圧の空気を鼻に送り込んで睡眠中に気道が塞がらないようにする治療法です。 マスクには様々なタイプがあり、ゆっくり寝れ、邪魔にならないマスクを選択することができます。

特に重症睡眠時無呼吸のリスクは非常に高く、CPAP療法をすることで、無呼吸のない方と同等の生命予後であったというデータもあるくらい効果は高いので、できるだけの継続をお勧めします。 高血圧症の改善や、狭心症・心筋梗塞などの虚血性心疾患、脳卒中などの脳血管疾患の再発予防にもつながると考えております。 CPAP治療は常に日常生活の見直しを行いながら、治療を進めていくのが最も重要です。
参照:https://www.sleepzone.co.jp/patient/treatments/index.php 

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