メディカルダイエットとは
メディカルダイエットとは、医師の管理のもとで行う、医学に基づいた痩身治療の総称です。一般的なダイエットが食事制限や運動といった生活習慣の改善が中心であるのに対し、メディカルダイエットでは、内服薬、注射、医療機器などを用いて、より医学的なアプローチで減量をサポートします。
単に体重を落とすことだけが目的ではありません。太る原因を医学的に解明し、患者様一人ひとりの体質やライフスタイルに合わせた最適な治療プランを提案することで、無理なく、そして健康的に理想の体重を目指し、リバウンドしにくい身体づくりをサポートします。
メディカルダイエットの種類
一般的に「メディカルダイエット」と呼ばれる治療には、以下のようなものがあります。
分類 | 治療法 | 主な薬剤・機器名 | 概要 |
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内服薬 | GLP-1受容体作動薬 | リベルサス | 経口タイプのGLP-1。食欲を抑制し、満腹感を持続させる。 |
食欲抑制剤 | サノレックス コントレイブ |
脳の食欲中枢に作用し、食欲そのものを抑える。 | |
糖質吸収抑制薬 | SGLT2阻害薬 (フォシーガ等) α-GI (グルコバイ等) |
食事で摂取した糖の吸収を阻害し、体外へ排出させる。 | |
脂肪吸収抑制薬 | ゼニカル (オルリスタット) | 食事で摂取した脂肪分の一部を、吸収せずに便として排出させる。 | |
漢方薬 | 防風通聖散 防已黄耆湯 |
脂肪燃焼促進や水分代謝の改善など、体質に合わせて処方される。 | |
注射 | GLP-1受容体作動薬 | サクセンダ オゼンピック ウゴービ マンジャロ |
自己注射により体内に薬剤を投与し、持続的に食欲を抑制する。 |
脂肪溶解注射 | BNLS カベリン |
気になる部位の皮下脂肪に直接注入し、脂肪細胞を分解・排出する。 | |
機器・施術 | 脂肪細胞を減少させる施術 | 脂肪冷却 (クールスカルプティング) HIFU RF (ラジオ波) |
冷却、超音波、高周波などを用いて脂肪細胞を破壊し、体外へ排出させる。 |
筋肉を増強する施術 | 医療用EMS (エムスカルプト) | 電磁場で筋肉を強制的に収縮させ、筋肉量を増やし基礎代謝を向上させる。 | |
外科的施術 | 脂肪吸引 肥満外科手術 |
物理的に脂肪細胞を除去したり、胃を小さくしたりする高度な治療。 |
当院では、患者様のご希望や目標、体質に合わせて、以下の治療法を組み合わせてご提案します。
治療法 | 特徴 |
---|---|
GLP-1内服・注射 | もともと体内にある食欲を抑えるホルモン「GLP-1」による「食欲抑制作用」「糖質・脂質吸収抑作用」により自然に食欲が低下し、少量の食事で満腹感を得られるようになります。血糖値のコントロールにも役立ちます。 |
ダイエット点滴 αリポ酸+L-カルニチン点滴 |
αリポ酸の「糖質燃焼を促す作用」、L-カルチニンの「脂肪燃焼効果」を組み合わせたダイエット効果が期待できます。 |
NMN/MAD+点滴 | 長寿遺伝子(サーチュイン遺伝子)の活性化により「細胞そのもの」「身体機能」「認知機能」など、あらゆる老化現象を改善し若返り効果を発揮します。 |
ヒト成長ホルモン注射 | 加齢により分泌量が著しく低下してしまう成長ホルモンを補うことで、『若い頃の体力と美しさをもう一度取り戻す』老化予防療法です。 |
メディカルダイエットのメリット・デメリット
メリット
- 医学的根拠に基づく高い効果
医師が診察した上で、科学的根拠のある治療法をご提案するため、自己流ダイエットに比べて効果を実感しやすいのが特徴です。 - 医師による手厚いサポート
専門家である医師が、定期的な診察を通じて健康状態をチェックしながら治療を進めます。ダイエット中の不安や疑問もすぐに相談できます。 - 無理な食事制限や運動からの解放
薬や医療機器の力を借りることで、過度な食事制限や激しい運動をすることなく、ストレスを最小限に抑えながら減量を目指せます。 - リバウンドしにくい
食欲そのものをコントロールしたり、太りにくい体質へと改善を目指したりするため、治療終了後も体重を維持しやすい傾向があります。
デメリット・注意点
- 副作用のリスク
治療法によっては、吐き気、便秘、下痢などの副作用が現れる可能性があります。当院では、副作用を最小限に抑える工夫をし、万が一起こった場合も医師が迅速に対応しますのでご安心ください。 - 自費診療であること
メディカルダイエットは、一部の疾患治療を除き、原則として健康保険が適用されない自費診療となります。費用については、カウンセリング時に詳しくご説明します。 - 医師の診断が必要
持病や体質によっては、治療が受けられない場合があります。安全に治療を進めるため、必ず初めに医師の診察が必要です。
治療の流れ
- ご予約
ウェブサイトからご予約ください(ご予約はこちらから) - 医師の診察
医師が健康状態やライフスタイル、太ってしまった原因などを詳しく診察し、最適な治療プランをご提案します。 - 治療開始
ご提案したプランにご納得いただけましたら、治療を開始します。内服薬の処方や、初回の施術などを行います。 - 定期的なフォローアップ
定期的にご来院いただき、体重や体調の変化を確認しながら、必要に応じて治療内容を調整していきます。
GLP-1注射・内服について
GLP-1とは、食事によって小腸から分泌されるホルモンの一種です。インスリンの分泌を促して血糖値を下げる作用があります。
GLP-1を注射・内服すると、中枢神経に作用してダイエットの天敵となる「空腹感」が抑えられます。摂取した食物がゆっくり消化されることから、満腹感が持続して少ない食事量で満足できるようになります。また、食後の血糖値上昇を抑える作業があることから、太りにくい体質になる効果も期待できます。
満腹感が持続してお腹が空かない
少しの食事量で満足できる
食後の血糖値上昇を抑えて太りにくい体質になる
基礎代謝が高まるため脂肪が燃焼しやすくなる
GLP-1注射・内服の効果が出るまでの期間
個人差はありますが、早い方では1週間程度、多くの方が1~2ヶ月で効果を感じていただけます。短期間でのダイエットはリバウンドのリスクも高まるため、生活習慣改善なども含めて、長期的に取り組むことが望まれます。
GLP-1注射・内服の製品別の特徴
製品名 | オゼンピック | マンジャロ | リベルサス |
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投与方法 | 注射 | 注射 | 内服 |
特徴 | 針が細いから痛みを感じにくい | オゼンピックよりも強い体重減少効果 | 内服だから注射が苦手な人にも対応 |
メディカルダイエットの料金
リベルサス(毎日服用) | ||||||
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オゼンピック(週1回注射薬) | ||
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マンジャロ(週1回注射薬) | ||||
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NMN | ||||||
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経口サプリ1包(150㎎×60粒) | ||||||
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NAD+ | ||||||
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ダイエット点滴 | ||||
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ヒト成長ホルモン 1本5mg | ||
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※自費診療となります
※まずは初診外来を受診していただきます(初診料3,300円)
初診外来を受診していただいた後は点滴や注射薬・お薬の処方だけでしたら受診や検査は不要ですが、治療内容によっては治療効果や副作用の出現の有無を確認しなければなりませんので、受診や検査を適時していただきます(再診料1,100円、検査料は検査内容による)。治療期間や費用の見込みについては初診時に院長から詳しくご説明させていただきます。
メディカルダイエットのリスク
メディカルダイエットで用いるマンジャロ・リベルサスなどのGLP-1受容体作動薬は、米国FDAでは「肥満症治療薬」として認可されていますが、日本国内では承認されていないため自費での診療となります。注意点や副作用などのリスクを確認いただくことはもちろん、医師による説明や血液検査、施術後の経過観察などが重要となります。医師の経験が豊富で、万が一の際にも対応できるクリニックを選びましょう。
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施術の詳細情報と
未承認医薬品・医療機器の表記
GLP-1注射・内服の詳細情報
治療方法 | 医師による診察を行い、GLP-1受容体作動薬を処方します。ご自身でGLP-1受容体作動薬を皮下注射もしくは内服薬を服用することで、食欲を抑制・脂肪を燃焼させダイエット治療を行います。 |
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施術後の通院間隔 | 月1–2回 |
痛み | 点滴中、血管の痛みを感じることがあります。 |
副作用 | 便秘、下痢など(5%以上)、頭痛、嘔吐、食欲減衰(1〜5%)、めまい、倦怠感、貧血(1%未満)など、重大な副作用としてまれに低血糖、膵炎、腸閉塞など |
注意事項 | 下記に該当する方はお受けいただけません。
持病や既往歴などによって、施術できない可能性もございます。 |
GLP-1注射・内服における未承認医薬品・医療機器の表記
未承認医薬品・機器の使用について | 日本国内においては糖尿病の治療として承認されていますが、肥満治療薬として認可されているものはありません。 |
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入手経路 | 治療に用いる医薬品・医療機器は当院医師の判断のもと国内販売代理店経由で購入しています。 |
他の国内の承認医薬品・医療機器などの有無 | 肥満症の治療薬としてセマグルチド(ウゴービ)があります。 |
諸外国における安全性などの情報 | アメリカのFDA(食品医薬品局)では肥満症の適応で承認されています。 |
NMN/NAD+点滴の詳細情報
施術時間 | 約30分~60分 ※導入する量や治療方針によって異なります。 |
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施術後の通院間隔 | 月1–2回 |
痛み | 点滴中、血管の痛みを感じることがあります。 |
副作用 | 副作用は非常にまれですが、血管痛、発疹、かゆみ、まれに、吐き気、頭痛、動悸などが起こる場合があります。 |
注意事項 | 下記に該当する方はお受けいただけません。
持病や既往歴などによって、施術できない可能性もございます。 |
NMN/NAD+点滴における未承認医薬品・医療機器の表記
未承認医薬品・機器の使用について | 日本国内で認証・承認を得ていない医薬品・医療機器を用いています。 |
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入手経路 | 治療に用いる医薬品・医療機器は当院医師の判断のもと国内販売代理店経由で購入しています。 |
他の国内の承認医薬品・医療機器などの有無 | 国内において、同程度の成分・性能を有する承認された医薬品・医療機器はありません。 |
諸外国における安全性などの情報 | 重大なリスクの可能性について明らかな情報はありません。 |
ヒト成長ホルモン注射の詳細情報
施術後の通院間隔 | 1ヶ月~3ヶ月に1回 |
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痛み | 点滴中、血管の痛みを感じることがあります。 |
副作用 | 重篤な副作用はまれですが、注射部位の痛み・赤み・腫れ、むくみ(浮腫)、関節痛、筋肉痛、手のしびれ、血糖値の上昇、頭痛、吐き気などが起こる場合があります。 |
注意事項(禁忌事項) | 下記に該当する方はお受けいただけません。
※糖尿病罹患中で、コントロール不良の方は治療をお断りすることがあります。 |
ヒト成長ホルモン注射における未承認医薬品・医療機器の表記
未承認医薬品・機器の使用について | 日本国内で認証・承認を得ていない医薬品・医療機器を用いています。 |
---|---|
入手経路 | 治療に用いる医薬品・医療機器は当院医師の判断のもと国内販売代理店経由で購入しています。 |
他の国内の承認医薬品・医療機器などの有無 | 国内において、同程度の成分・性能を有する承認された医薬品・医療機器はありません。 |
諸外国における安全性などの情報 | 重大なリスクの可能性について明らかな情報はありません。 |
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監修医師

山内忠男院長
わかりやすく丁寧な説明を心がけながら診察を行います。安心してご相談ください。
保有資格など
東京医科大学地域医療指導教授/日本内科学会認定内科医/日本神経学会神経内科専門医/日本メンズヘルス医学会テストステロン治療認定医経歴
平成4年:山口大学医学部卒業平成4年:東京女子医科大学神経内科学教室入局
平成17年:やまうちクリニック開設