3月5日土曜日、
花粉症で眠かったため
前日は早く就寝し
いつもより少し早めに起床した朝でした。
テレビのニュース番組を寝ぼけ眼で見ていると
およそ下記の内容でのアナウンス・・・。
「小児肺炎球菌ワクチンやヒブワクチンを接種した4人のお子さんが死亡した。
事実関係が判明するまで両ワクチンの接種を当分控えるよう厚労省から関係各所に通達があった。」
こりゃ大変だ!!!
あわててクリニックに行き
外来が始まる前に
「厚労省から次に指示があるまで
両ワクチンの接種を控える」との旨で
ポスターを院内に掲示し同時にホームページにも掲載。
同時に出勤してきたスタッフに
報道されていた内容及び対応に関して
緊急のスタッフミーティング。
さて、
外来が始まったら
いったいどのくらいの問い合わせが来るのか、
外来業務が成り立つんだろうか、と
ほんとに戦々恐々としておりました。
が・・・
ふたを開けてみると
電話での問い合わせはわずかに1件。
受診された患者さんも
まだニュースをご存知でない方がほとんどでした。
やれやれ・・・。
そうこうしている間に
医師会からファックスで以下のような第一報 ;
「お亡くなりになったのは
・ 0歳から2歳までの4人の男・女児
・ 基礎疾患のあるお子さん・無いお子さんのいずれもあり
・ いずれも小児肺炎球菌ワクチンを他のワクチン
(ヒブ及び/またはDPTワクチン)と同時接種を行っている
・ 接種翌日から3日後までに(3月2日から4日にかけて)死亡」
この内容を見てまず思ったのは
・ 当院では接種後発熱しやすいとの理由で小児肺炎球菌ワクチンを
他のワクチンと同時接種を行ったことが一度も無かった
・ 4月から助成金が出ることが決まっていたので3月になってから
両ワクチンの接種を控えていたため1週間以内に小児肺炎球菌ワクチンを
接種したお子さんがいらっしゃらなかった(ヒブワクチンを接種したお子さんは2人)
ということから、
今回お亡くなりになったお子さんと
当院で接種されたお子さんとでは
状況が違うため
まずは胸をなでおろしました。
医師として
大変不謹慎な話です。
申し訳ありません。
お詫びとともに
亡くなられたお子さんのご冥福を
心からお祈り申し上げます。
少し時間が経過した今になって思うことは
せっかく4月から
遅ればせながらこの世田谷区でも
やっと両ワクチンの助成開始が決まったところなのに
この一件でワクチン行政が後退してしまうこと、
ワクチンの副作用ばかりを強調し
ワクチンの有用性を全く無視して接種反対を唱える
ある種の人たちを勢いづかせてしまうことを
とても懸念しています。
なぜ4人のお子さんがお亡くなりになったのか、
明日8日に厚労省の委員会が開催されるとのことなので
二度とこのようなことが起こらない様
両ワクチンが安全に接種される様
十分検討されることを
心から願います。
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