【男性更年期】40代以降なら誰でもかかる可能性がある男性更年期障害(LOH症候群)について

働き盛りの40〜50代の男性にも関係のある話です。年齢を重ねるにつれて「若いころよりも疲れが取れない」「朝起きるのがつらい」など、ちょっとした身体の不調があるものです。しかし、それが更年期障害によるものだと疑う人は、あまり多くないかもしれません。

男性ホルモンの減少による男性更年期障害は「加齢性腺機能低下症」や「LOH症候群」とも呼ばれており、中年男性の多くが潜在患者であるという推測データもあります。

女性の更年期障害が女性ホルモン(エストロゲン)の減少する閉経前後に起こり、閉経後5年程度で症状が収まっていくのに対して、男性の更年期障害は、男性ホルモン(テストステロン)の減少度合いや時期に個人差があり、40代以降いつでも起こる可能性があります。また、終わりがないのも女性の更年期障害との大きな違いです。

 
やまうちクリニック院長。山口大学医学部に学び、東京女子医科大学の神経内科学教室に入局。卒後、済生会川口総合病院小児科及び国立成育医療センターにて研修。平成17年にやまうちクリニック開設。東京医科大学地域医療指導教授・日本内科学会認定内科医・日本神経学会神経内科専門医・日本メンズヘルス医学会テストステロン治療認定医・医療法人社団梢愛会理事長

 

男性ホルモンの減少によって起きる症状

男性ホルモンの減少により、以下のような症状が起きます。当てはまるものはあるでしょうか?

身体症状
関節痛、筋肉痛、動悸、発汗、顔のほてり、疲れやすい、肥満、頻尿、めまい、手足のしびれ
精神症状
不眠、イライラ、不安、集中力の低下、興味の低下
性機能症状
ED、性欲低下

更年期障害チェック項目

簡単に自己評価ができる「更年期障害チェック項目」です。いくつ当てはまったでしょうか?

・元気がなくなり気分が上がらない
・早朝勃起の回数減少
・勃起力が弱い
・寝つきが悪く睡眠が浅い
・怒りっぽくなった
・趣味に没頭できなくなってきた
・ひげの伸びが遅い
・発汗がひどい
・関節や筋肉の痛み

男性更年期障害とは?

昔にくらべて男性更年期障害の認知は高まってきましたが、実際に医療機関を受診する患者の数は多くないのが実情です。

男性更年期障害の原因として「ストレス」が大きく関わっているといわれています。男性ホルモンは20代から少しずつ低下していきます。そうした、加齢にともなう男性ホルモンの低下に加え、仕事や家庭などの強いストレスなど何らかの原因により男性ホルモンが急激に低下することにより発症します。

さまざまなストレスがかかりやすい年齢です。まずは生活習慣を改善することが求められます。男性更年期障害の疑いがあり、心配があるなら、内科や泌尿器科を受診してみましょう。経堂やまうちクリニックでは近々メンズヘルス外来を開設する予定でおります。お気軽にご相談ください。

どのような検査をするのか?

一般的には、採血してテストステロン値を調べることで、男性更年期障害の可能性があるか調べます。日本国内では血中テストステロン値が8.5pg/ml未満になるとホルモン補充療法などの治療が推奨されます。しかし、数値が正常でも強い症状が起きることもあります。しっかりと症状をみながら対応することが大事です。

どのような治療法があるの?

漢方薬

症状が軽い場合は、漢方薬や症状に応じた薬を使って治療します。ゆっくりと男性ホルモンの増加を促すため、効果を感じるまで2〜3ヶ月程度の時間がかかります。よく使用される漢方薬としては疲労や元気の喪失などの症状改善に有効な「補中益気湯(ほちゅうえっきとう)」があります。また、頻尿などの緩和などに用いられる「八味地黄丸(はちみじおうがん)」も使われます。十全大補湯、柴胡加竜骨牡蛎湯、葛根湯など、個々の症例など総合的に判断して処方します。

症状に応じた治療

特定の症状があらわれている場合は、うつ症状には「抗うつ剤」、勃起力や性欲の低下には「勃起改善薬(ED治療薬)」、疲労感には「ビタミン錠剤」の処方などそれぞれの症状に応じた治療が行われます。男性更年期障害の方の多くが勃起不全を訴えています。

ホルモン補充療法(テストステロン補充療法)

血中のテストステロン値が基準値よりも低い場合は、減少しているテストステロンを注射で補う「男性ホルモン補充療法」を行います。前立腺がんや重度の肝機能障害がある場合など、治療を受けられないケースもあります。また、精子減少による男性不妊が起こることもあるため、医師と相談のうえ、慎重に治療を進めてください。

まとめ

男性更年期障害は誰にでも発症する可能性があります。また、男性ホルモン(テストステロン)値が低い男性は、さまざまな生活習慣病と関連するとの研究結果もあります。男性更年期障害が疑われるような症状がある場合は、生活習慣の改善を心がけながら、不安があれば医師に相談してみましょう。

やまうちクリニックでは通常の内科・小児科診療に加えて「睡眠時無呼吸症候群(SAS)」「男性更年期障害」「アンチエイジング点滴・注射」「AGA・FAGA」など加齢に伴う症状の診察を行なっています。ぜひ、お気軽にご相談くださいませ(クリニックホームページはこちら