【抜け毛の噂、信じていい?】医師が判定!シャンプー、食生活、遺伝などAGAにまつわる巷のウワサ

「ワカメを食べると、髪がフサフサになるって本当?」「帽子をずっとかぶっていると、蒸れてハゲるって聞くけど…」AGA(男性型脱毛症)に関する情報は、インターネットやSNSに溢れています。しかし、その中には医学的な根拠が乏しい、いわゆる「ウワサ」も少なくありません。

誤った情報に振り回されてしまう前に、この記事では、皆さんが一度は耳にしたことがあるであろうAGAにまつわるウワサを、専門医の立場から「○」「△」「×」で解説していきます。

ウワサ1:高級な育毛シャンプーを使えば、薄毛は改善する?

判定:×

シャンプーの最も大切な役割は、頭皮と髪の毛の汚れを落とし、清潔な状態に保つことです。頭皮環境を健やかに保つことは、健康な髪を育む上で非常に重要ですが、シャンプーだけでAGAの進行を止めたり、髪の毛を生やしたりすることは医学的に困難です。

なぜなら、AGAの直接的な原因は、頭皮の表面ではなく、体内で生成される男性ホルモン(DHT)にあるからです。高価なシャンプーを試す前に、まずはご自身の頭皮タイプ(乾燥肌、脂性肌など)に合った、刺激の少ないシャンプーで優しく洗うことを心がけましょう。

ウワサ2:ワカメや昆布などの海藻類をたくさん食べると、髪が生えてくる?

判定:△

ワカメや昆布に含まれるミネラルや食物繊維は、髪の毛の健康にとって大切な栄養素の一つであることは事実です。しかし、特定の食品だけを大量に食べたからといって、それだけで発毛が促されるわけではありません。

髪の毛は、タンパク質(ケラチン)を主成分とし、亜鉛やビタミンなど、様々な栄養素から作られています。大切なのは、海藻類だけに偏るのではなく、肉、魚、大豆製品、野菜などをバランス良く摂り、体全体の栄養状態を良好に保つことです。食生活はあくまで「健康な髪の土台作り」と捉えましょう。

ウワサ3:帽子やヘルメットをかぶると、頭が蒸れて薄毛が進行する?

判定:×

帽子をかぶること自体が、AGAの直接的な原因になることはありません。AGAの主な原因は、前述のとおりホルモンによるものです。

ただし、長時間帽子をかぶり続け、汗をかいたまま放置すると、雑菌が繁殖して頭皮に炎症(かゆみ、フケなど)が起きる可能性があります。健やかな頭皮環境を損なうことは、髪の成長にとって望ましくありません。帽子をかぶる際は、こまめに汗を拭いたり、通気性の良いものを選んだり、帰宅後はしっかりシャンプーをしたりと、頭皮を清潔に保つことを意識してください。

ウワサ4:AGAは、遺伝だから諦めるしかない?

判定:△

AGAの発症に、遺伝的要因が関わっていることは事実です。ご家族に薄毛の方がいる場合、ご自身もAGAを発症しやすい体質を受け継いでいる可能性はあります。

しかし、「遺伝だから仕方ない」と諦める必要はありません。現在は、医学の進歩により、AGAの進行を緩やかにするための治療法が確立されています。適切な治療を早期に開始することで、たとえ遺伝的な素因があったとしても、薄毛の進行を抑え、状態の改善が期待できます。

まとめ:正しい知識が、大切な第一歩

巷に溢れる情報に一喜一憂する前に、まずはAGAがなぜ起こるのかを正しく理解することが大切です。ご自身の状態を正しく知り、どのような選択肢があるのかを理解することが、お悩みと向き合うための重要な一歩となります。

ご自身の髪や頭皮について、少しでも気になることがあれば、まずはクリニックにご相談ください。

やまうちクリニックでは通常の内科・小児科診療に加えて「男性更年期障害」「アンチエイジング点滴・注射」「ダイエット」「AGA・FAGA」など診察を行なっています。ぜひ、お気軽にご相談くださいませ(クリニックホームページはこちら