夏休み2016 - 花火その2 -

2泊3日の予定で娘と旅行に出発する金曜日の朝。

僕の夏休み初日であることも相まって、高揚した気分で車庫から車を出している最中に突然嘔吐する娘。

「げっぷが出ない、と起きた時から言っていたから、多分げっぷする時に勢いあまって吐いたんだと思う。」

普段,僕より圧倒的に娘と多く接している妻の言葉を鵜呑みにして
「寝起きだし、そんなこともあるだろう。」と思いこんでしまい、
医師としての勘が全く働かずにそのまま出発。

今思い返すと、これがこれから起こることを暗示するような伏線の始まりだったのです。

高速に乗ると、下り線でしかもまだ午前の早い時間だというのに既に渋滞。
まあ、昼食を予定していたお店には、昼の閉店までには到着するだろうと
おまりイライラしないように心がけながら、ブレーキばかり踏んでのノロノロ運転。

しかし、現地で昼食をいっぱい食べようと意気込んで
朝食を抜いていたこともあり、無意識にイライラはつのっていたのかも。
やっと車が流れ出したのを良いことに、ここぞとばかりにアクセルを踏んで
時速130km、140km、150km・・・とビュンビュン走ります(いけませんねえ)。

「・・・あれ?ここどこだ?」

気づけば目的のICを過ぎて、すでに2つ先のICの手前。

「なんでナビも誘導してくれなかったんだろう。」

慌てて高速を降りて、また上り方向に高速に乗ったら既に大渋滞。

「予定より少し時間がかかりそう。おなかすいてないかな?」
「まだ大丈夫。」

ドはまり状態で我を失いかけている状況でしたので
そのとき既に娘が背もたれを後ろに倒してウトウトしているのを
不自然だとはその時、残念ながらぴんと来なかったのです。

そんなこんなで予定より2時間ちょっと遅れて昼食を予定していたお店に到着。
地魚いっぱいのオーダーをして、食事を始めるも、娘の箸があまり進みません。

「あれ、どうした?おいしくないかな?」
「おなかあまりすいてない。」
「・・・もしかして気持ち悪い?」
「大丈夫だけど頭が少し痛い。」

やってしまった。明らかに判断ミス・・・。

申し訳ない気持ちでそそくさと食事を済まし、お会計をしている最中に
「気持ちが悪い。」
そう言って、朝に続いてトイレでまた嘔吐。

「しょうがない。制吐剤でも服用させて夕方まで休ませたら
今晩は宿の窓からのんびりと花火見物といこうかな。」

開き直って、予め用意してきた薬一式を確認したら
なぜか制吐剤だけが用意し忘れていることに気付く。

さあ、旅先での病院探し。

医師として、一番やってはいけない状況を自ら作ってしまったことを反省しつつ、
ガソリンスタンドで小児科を尋ねたところ、20㎞先の隣町まで行かないと無い、と教えられ
さらに30分車を走らせて、病院に到着後1時間待ってやっと診察にありつき
先生と相談の上制吐剤を処方していただき、娘に内服させた後
ようやく宿に着いたときには、チェックイン予定を3時間以上オーバーして午後6時過ぎ。

当然娘は夕食を食べられる状況ではなかったので、
予定していた地魚満載の贅沢な夕食の目論見はあっさり崩れて
近くのスーパーで病人食もどきを買い漁って
それでもほとんど食べられない娘に申し訳ない気持ちがいっぱいで
菓子パンをかじって終わった初日でした。

ふう、だいぶ長くなりました。
さて、当初の目的の花火はどうしたかと言いますと・・・。





それでも、午後8時30分からの打ち上げ時間には、いくらか娘の体調が良くなって
二人で海岸に出て無事に見物できました。
写真は娘がスマホで撮った動画を静止画像にしたものです。

いやはや、一生忘れられない花火です。

さて、花火大会は翌日もあります。
その結末はいかに。

当初考えていたよりもだいぶ長い連載?となってしまいましたが
どうぞどうぞ乞うご期待。